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274人のアンケートから考えた
大震災・放射能汚染 3.11以後の 備える・守る
家族のための防災BOOK
      
今後起こりうる大地震と広がりつつづける放射能汚染から
家族を守るために必要な知識を一冊にまとめました!
  ISBN978-4-88043-427-8 C0077
  定価(本体1300円+税)


武田邦彦・細川顕司 著
定価(1300円+税) 
A5判・並製・2Cカラ―
総頁数152頁
大切な家族を守るために!
                
3.11直後にとったアンケートにはリアルで切実な声がたくさんありました。その皆さんが本当に必要だと感じたことをもとに、二人の著名な専門家が今後起こりうる大地震と放射能汚染にどう対応していくかをイラストを使ってわかりやすく解説した一書です。

小さいお子さんも親子で一緒にイラストを見ることで視覚的に理解し、防災や放射能の危険や防護方法を学ぶことができます。

地震では
とっさの判断が生死を分ける!

身を守るための「原則」を知っておく
大地震がどこで起こってもその場所での原則を知っておけば、いざというとき判断にブレがなくなり助かる率は確実に高くなります。

放射能汚染では
く「知る」ということが大切です
「被曝を避ける」・「子どもを守る」という点では、
一にも二にも「知識」が必要です。
放射線とはなんなのか、被曝をするとどうなるのか、
放射性物質はどこにいるのか、これを知ることによって、
汚染された土地で生活をしても健康を冒されないことはできます。


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 知りたいこと満載

とっさの身の安全のはかり方  ・家族とどうやって連絡をとる?  ・避難する時に持って出るもの
・家の中の安全対策  ・あなたと家族を守る防災グッズ

・放射線が人体に与える影響とは?  ・放射能汚染を避ける暮らし方11  ・放射線に負けない体をつくる
・放射線クリーン作戦  ・被ばく量の計算


著者紹介

武田邦彦
1943年東京生まれ。東京大学教養学部基礎科学卒業。工学博士。名古屋大学大学院教授を経て、平成19年より中部大学総合工学研究所教授。専門は資源材料工学。物理化学的手法を用いた原子力、材料、環境などの研究と、倫理などの研究。内閣府原子力委員会専門委員、文部科学省科学技術審議会専門委員。
『原発大崩壊』(ベストセラーズ)『子供を放射能から守り抜く方法』(主婦と生活)『原発事故残留汚染の危険性』(朝日新聞社)など著書多数。


細川顕司
財団法人市民防災研究所事務局長・調査研究部部長。1943年北海道生まれ。國學院大學文学部卒業。1967年東京消防庁に入庁し、機関紙『東京消防』編集長、池袋都民防災教育センタ―長(初代)などを歴任。2004年市民防災研究所に入所し、川崎市総務局危機管理室防災企画専門員、東京防災指導協会評議員などを務める。全国自治体の防災計画策定や防災教育プログラムの開発、指導員の育成などに携わる一方、災害地の調査研究に当たる。東日本大震災では釜石市、仙台市、南三陸町、浦安市などで現地調査実を施した。『12歳からの被災者学―阪神・淡路大震災に学ぶ』(NHK出版、共著)、『うちのマンション大丈夫? 家族で助かる地震対策マニュアル』(ゆうエージェンシー、監修)など著書多数。


はじめに

あの日わたしたちスタッフも、震度5強の揺れというものを初めて体験しました。
小社は古本屋街で有名な路地の一角にあります。3月11日のしずかな昼下がり、その街が突然大きく揺らぎました。そのあまりの激しさにこのまま街ごと倒壊してしまうのではと、恐怖がよぎりました。

空を見上げると電信柱が大きく傾ぎ、電線が大きく揺れ、店のシャッターがガタガタと鳴り続け、車は様子をうかがいながらのろのろと走り、行き交う人はみんな、道の途中で立ち止まり、不安に上を見上げたまま立ち尽くすばかりでした。

ビルの6階にある編集室は、デスクや椅子が1メートル以上も移動、ストッカーが倒れ破損、本棚はすべての本が飛び出し、そばにいたスタッフの頭から降り注ぎました。

近くの九段会館という戦前からある古い建物の宴会場の天井が崩壊して死傷者が出たというニュースがテレビで流れ、そのせいもあってサイレンを鳴らしながら救急車とパトカーがひっきりなしに行き交い、街中騒然とした雰囲気につつまれました。

電車は止まって駅には人があふれかえり、車は大渋滞、コンビニのおにぎりやお弁当は早々に売り切れてしまいました。やむことなく激しい余震が続く中、会社にいる方がまだ安全ということで、そのまま会社で一夜を明かしました。

テレビでは東北地方沿岸が大津波によって街や港が壊滅状態になっている映像が次々と映し出され、さらに福島の原発では「想定外」の大津波によって全電源を喪失、原子炉を冷却できず、このままいけば爆発も、という事態に陥っていました。だれもがチェルノブイリやスリーマイル島の事故を思い、「まさかそんなことには」と否定しつつ、解説者のことばに固唾をのんで聞き入るばかり。そしてそのまさかの爆発が起こり、日本列島は天文学的な量の放射線によって汚染されてしまいました。

連動して起こった東日本大震災と原発事故による放射能汚染が、この本を作るきっかけとなりました。P6の「日本の主な活断層」とP139の「日本の原子力発電所と原子力施設」の地図を重ね合わせてご覧いただければ一目瞭然ですが、日本が地震列島である限り、このふたつはのことは今後も同時に起こり得ることで、決して「想定外」の話ではない。―そんな思いから、地震防災と放射能防護を一体とした本書が生れました。

本作りは少しでも生の体験者の声を集めようと聞き取り調査やアンケートを集めることからスタート。ちなみに274人のアンケートの回答者の209人が女性、65人が男性です。首都圏投稿神奈川を中心として関東一円在住の方がほとんどですが、スタッフの知り合いが岩手、宮城、福島に在住していた関係で42人の東北の方の声もお聞きすることができました。

まるで映画のワンシーン見たい「神様助けてーっ!」と叫びながら、41階建ての高層マンションの22階から非常階段を転がり降りたという都内にお住まいの女性。電気に頼らない生活をしてよかったという、自給自足生活をするため東北に移り住んだ若いお母さんの声もありました。福島原発から60キロにある郡山市にお住まいのご夫婦は今年は家庭菜園はやめ、池は埋めてしまわれたとか。あの日以来人間にとって何が一番大切なものなのかずっと考え続けたという女性、いろいろ集めていたものを地震を期に整理したなどなど、274人分のリアルな体験や思いがその回答に綴られていました。

地震防災編の執筆者細川顕司先生は東京消防庁ご出身、市民防災研究の第一人者です。阪神大震災も今回の東日本大震についても現地に何度も足を運び被災地の隅々まで知りつくされたのそのリアルな体験に基づいた防災対策は、非常に示唆に富んだものです。

原発事故発生当初より、一貫して子どもを放射能汚染からいかに守るべきかを熱く説いてこられた中部大学教授武田邦彦先生には放射能防護編をお願いしました。そして「知ることは守ること」といわれる先生には、被ばく量の計算をはじめ、難しい専門用語をなるべく使わないで放射能汚染についての基本を教えていただきました。

この本は単なるマニュアル本ではありません。二人の先生のご専門の立場から寄せられた広く深い知見による「備える守る生活」の危機管理の考え方を知る本でもあります。

またいつか必ず来るその日に備え、わたしたちにできることは何なのか、それを本書からぜひ見つけてください。



<目次>

はじめに

地震防災編  細川顕司

大切な人の命はあなたにしか守れません

1章 その時あなたはどこに?

 1 一戸建て住宅にいた
 2 キッチン、お風呂、トイレ、寝室にいた
 3 マンションにいた
 4 ビルにいた
 5 路上、公園にいた
 6 スーパーマーケット、レストランにいた
 7 車を運転していた
 8 電車、地下鉄、バスに乗っていた
 9 駅にいた
10 地下街いた
11 海・川、山にいた

コラム 3月11日からわたしたちは何を学べるのだろう?
コラム 夕方の震災は火災がこわい

2章 家と室内の安全たい対策をチェック
 
 家具の置き方ひとつで安全度アップ
 家具の固定用グッズを知ろう 
 家具を固定しよう
 耐震診断を受けよう

3章 あなたと家族を守る防災グッズ

 いつもバッグに入れて持ち歩くもの
 避難する時に持って出るもの
 家に備えておくもの
 地域で備えておくもの
 
4章 家族とどうやって連絡をとる?

 これだけは家族と確認しておこう
 家族安全シート
 携帯が通じたらフルに活用する 
 携帯電話以外の連絡手段をもつ

アンケートより 東日本大震災を体験してあなたは何を考えましたか

5章 近所のみんなで助け合う

 地震前に地域でどんな準備をしておけばいい?
 避難所でまずやるべきことは?
 ペットは飼い主にしか守れない
 報道をうのみにしてはいけない
 地域の個性に合わせた防災を
 防災イベントで地域のつながりを作ろう

コラム 町内のお祭りが地域防災の原点

放射能防護編 武田邦彦

 よく「知る」ことが守ることです

1章 これだけは知っておきたい放射能のきほん 

 放射能物質ってどういうもの?
 放射線が人体に与える影響とは? 〜外部被ばくと内部被ばく
 さまざまな放射能物質と半減期
 これだけは覚えておきたいシーベルトとベクレル
 「1年1ミリシーベルト以下」が国際的な安全基準
 被ばく量は「足し算」が原則
 子どもの安全基準は、なぜ厳しくしなければならないのか
 今の医学でわkっているのは被ばくのリスク
 世界や日本のさまざまな規制値

コラム なぜ、「年間20ミリシーベルト」ではいけないのか

2章 放射能汚染を避ける暮らし方11

 1 放射線に負けない体をつくる
 2 自分の被ばく量を計算する 
 3 外部被ばくを軽減する
 4 水からの被ばくを避ける 
 5 農産物からの被ばくを避ける
 6 魚介類からの被ばくを避ける
 7 子どもを被ばくからまもるために
 8 空間線量はどのくらい安全なのか
 9 放射線クリーン作戦 自宅編
10 放射能クリーン作戦 地域編
11 「風評被害」を出さないために

3章 原発事故から学ぶこれからのこと

 福島でなにが起こったのか〜終わりが見えない原発事故
 もしまた、原発事故が起こったら
 どうなる今後の放射能汚染
 
放射能関連の基礎用語
アンケート回答のまとめ


財団法人 市民防災研究所のHP

武田邦彦先生のブログ

社団法人 全国公民館連合会のHPでも紹介さています。

ブログでの地震・放射能情報はこちら→★



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