序章
私の武器は“夢見る力”
幼いか頃から、いつも夢ばかり見ていた。退屈したことなんて、一度もない。いつも何かに夢中だった。いつも何かを探していた。それは、現在もまったく変わらない。夢は、いつもピッカピカに輝いている。
私はいつも自分の「ドリーム・センサー」に従って生きてきたような気がする。私は、いつだって、どこだって、なんでもできる。そう信じている。夢はいつだって、無限に「PURE」。
この大宇宙に潜む夢というパワー。異次元のエネルギー。心を真っ白にすれば、必ず本当の自由に出会える。大切なのは「ROCK」という素晴らしいセンサーを自由自在に操縦すること。
私のヒロインは、子どもの頃に見ていたTVドラマの「奥様は魔女」のサマンサ。鼻を“ピクピクッ”と、させるだけで、世界をかえてしまう。そんなことができたら、どんなに楽しいだろう。もう一人、大好きだったのが、「かわいい魔女ジニー」。いつも大好きなダーリンのために頑張って、壺の中から出てくる。「殿(トーノー)!」って追いかけまわす、可愛いセクシーな美女だ。彼女たちの楽しい発想は、子ども心ながらにも、私の大切な生き方の参考書だったと思う。
そして、私の人生最大の出逢いは、ロックとの遭遇。その瞬間、夢が現実になった。ロックは音楽であることを飛び越えた、ピュアな真実、無限大のパワー、本物の自由へと疾走する夜空のハイウェイ。
自分自身を信じること、それがロック。ロックには種も仕掛けもない。シーナ&ロケッツとしてデビューして30年。私たちは何も変わっていない。この銀河系の中で、唯一の存在。
音楽の世界は、空想の世界と同じ。たった3分間のドラマだけれど、夢も見れるし、好きな場所にも行ける。自分の立っている場所、年齢も身分も顔も姿も何も違いはない。
たった一人の心の世界。私は歌っているとき、ほかの何も考えない。ただ歌うことに没頭する。そのとき、世界中の時計が止まる。からっぽの世界。それが大好き。
私は、ロック・シンガーであり、鮎川誠の妻であり、三女の母親。それが私。だから、いつも忙しい。病気をしたり、くよくよしている暇なんてない。
よく「どうしてそんなにエネルギーがあるの?」
と問われるが、私の答えは決まっている。
「夢よ、ロックという夢が凄いパワーをくれるのよ」
私はいつも空想の翼を拡げながら、夢見る世界へと進み続けている。
私のモットーは(ソロ・アルバムのタイトルにも使ったけど)、
「いつだってビューティフル」
「いつだってハートフル」
「いつだってワンダフル」
そして、いつだって元気フル」。
誰だって、自分次第でなんだってできる。それをみんなに伝えたい。それが、この本を書いた願い。そう、
「YOU MAY DREAM!」 (本文より)
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