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ZOOM - 時代劇映画大全 意地の美学
時代劇映画大全 意地の美学 ISBN978-4-88043-411-7 C0074
定価(本体2800円+税)
                 

 時代劇ファン必携の一冊!


 戦前の無声映画からから戦後の傑作時代劇を社会的背景とともに読み取り解説し、きら星の如く輝く時代劇スターたちの魅力を作品とともに紹介。
巻頭では、−名匠立ちとの対談−と題する、山田洋次監督、熊井啓監督との対談が飾り、両監督が時代劇映画の魅力を語ります。
 日本人が持っている「男の意地」・「女の意地」を『意地の美学』として昇華したものが時代劇映画であると説き、現代に至るまで、日本映画市場に独自の軌跡を残す時代劇映画の存在意義と魅力を徹底的に分析。
 さらに、<私が選んだ時代劇秀作249本>では、制作年代順に監督・脚本・原作・音楽・美術・出演者・VTC・DVD・プリントの有無も掲載した貴重なデータも収録。


著者紹介:佐藤忠男
 1930年新潟県生まれ。56年刊行の初の著書『日本の映画』でキネマ旬報賞を受賞。その後、『映画論評』『映画の科学』の編集に携わる傍ら評論活動を行う。62年映画評論家として独立。映画を中心に演劇、文学、大衆文化、教育と幅広い分野にわたり執筆活動を展開。また、日本映画学校の理事・校長として、後進の育成にも尽力する。1996年に紫綬褒章を受章。その他、芸術選奨文部大臣賞、「韓国王冠文化勲章」(韓国)、「フランス芸術文化勲章シュバリエ章」(フランス)等を受賞。著書に「日本映画史」(全4巻)「日本映画の巨匠たち」(全3巻)「世界映画史上下」「黒澤明の世界」「小津安二郎の芸術」「溝口健二の世界」「長谷川伸論・義理人情とはなにか」他多数。

<目次>

1.名匠立ちとの対談
−山田洋次監督/熊井啓監督
  山田洋次監督、時代劇を撮る!
   〜藤沢周平時代小説の映画化をめぐって〜
   論評/「武士の一分」は山田洋次監督の名人芸
  熊井啓監督と「千利休−本覺坊遺文」を語る!

2.時代劇の魅力とはなにか

  他に例を見ない量産分野
   日本で時代劇が多く作られた理由
   時代劇に寄せる愛着とは
  つらぬき通す意地の美学
   江戸の心意気
   意地があるからこそ惹かれる
   意地のドラマ
  意地の時代劇から見えてくるもの
   「座頭市」が守り通すもの
   「子連れ狼」の地獄への道
   自尊心の恐ろしさ
   「雄呂血」と「御誂次郎吉格子」
   「宮本武蔵」も意地のドラマ

3.時代劇の確立−チャンバラが思想を持つ
   「奇傑ゾロ」と覆面もの
   ゾロの黒いマスク
   正体不明の英雄の憧れ
   阪妻とボガード
   新風と封建制の顔
  騎士道と股旅
   グット・バット・マン
   S・ハートの「鬼火ロウドン」
   股旅ものとは日本的か
   河竹黙阿弥とグット・バット・マンもの
   やくざと純情
   騎士道物語とと貴婦人崇拝
   西部劇と騎士道物語  
   建国神話としての西部劇
   混血児としての「宮本武蔵」
   大衆映画の基本型

4.ふたたび甦る “ヒーロー伝説”
   「丹下左膳」−隻眼隻手・豪放無敵のアウトロー
    アメリカ帰りの原作者
    林不忘と伊藤大輔の出会い
    荒唐無稽な合いの子の面白さ
    伊藤大輔版の魅力と特色
    「こけ猿の巻」とそのパロディ版
    マカロニ・ウェスタンの先取り
   「忠臣蔵」−崇高美の極致
   「水戸黄門」−講談本的ヒーローの第一人者
    黄門役者のトップは月形龍之介
    B級映画らしさの背景
    黄門伝説の役割  
    立身出世主義の裏では
   「新撰組」−幕末に散った悲劇の戦闘集団
    江戸幕府の崩壊と「沼津兵学校」
    旧幕府側の復権
    早かった近藤勇の登場
    敵役が成立しにくい状況
    敵役を英雄化する気分
    伊藤大輔の「興亡新撰組」
    現代に至る新撰組もの
   「大菩薩峠」−無明世界を彷徨う非業の剣士
    映画化の歴史
    第一回の稲垣浩版
    内田吐夢版の見事さ
    机竜之助を聖化する逆説の土台
    内田吐夢の心情の糸
    色彩表現の巧みさ
    三隅研次版と岡本喜八版
   「鼠小僧次郎吉」−忘れられかけた義賊(ヒーロー)
    戦前に名作が続出
    白浪ものの没落

5.私が愛した巨匠・名匠たち
   伊藤大輔−時代劇の革新派
    “時代劇”の誕生
    西洋映画的なテーマ
    急速に発展した映画技法
    若い観客の共感
    原作を越えて  
    傑作「下郎の首」に具現化されたテーマ
    時代劇の大きな流れを創造
   伊丹万作−チャンバラを拒否したヒューマニスト
   山中貞雄−軽妙でユーモアにあふれた天才肌
   内田吐夢−立廻りの極致に挑む技巧派
    洗練されたショー
    内田吐夢作品の立廻り
    剣さばきの特異さ
   松田定次−“東映城”を築いたエンタティナー
   三隅研次−見世物的趣向に徹した職人芸
    「座頭市」シリーズ誕生の背景
    「斬る」のユニークさ
    「剣」に見る危険な味わい
   黒澤明−ヒューマニズムに裏打ちされたダイナミックな活劇
    黒澤時代劇を堪能する
    「羅生門」−肉体の輝き
    幻のラスト・ショット
    映画的表現の強み
    原作と異なる明快さ
    黒澤明の狙い
    本物の肉体の輝き   
    山本周五郎の文学と黒澤映画
    黒澤以前の二つの佳作
    名作だったが、興行的には
    『日々平安』から『椿三十郎』が
    原作を生かした第一のシナリオ
    主人公は豪勇無双に変身
    高貴な魂は江戸の侍だけのものか
    『どですかでん』にかかれたもの
    二人の巨人の幸福な邂逅

6.時代劇スターへの讃歌
  スター・システムとはなにか
   まるで殿様そのまま
   大スター中心の世界
   停滞と展開
   心の歴史の記録として
  剣戟スターの系譜
   戦前〜戦後篇
   戦後
   テレビ時代劇の時代
  華があればこそ−個性あふれるスターたち
   尾上末之助
    “目玉の松ちゃん”のひと睨み
   早川雪州の“睨む”演技
   クローズ・アップとスターの条件
   子どもたちがつくったスーパースター
   講談社世代と劇画世代
  阪東妻三郎 
   時代の申し子的スター
   「素浪人罷通る」と阪妻
  大河内傳次郎
  長谷川一夫
  嵐寛寿郎
  片岡千恵蔵
  市川右太衛門
  河原崎十郎と中村翫右衛門
  月形龍之介
  その他の戦前派スターたち
  中村錦之助(萬屋錦之介)
  大川橋蔵
  市川雷蔵
  勝新太郎
  三船敏郎
  美空ひばり

7.政治ドラマの世界を斬る!
  幕末維新ものの意味
   社会体制の基本原理を語る
   原型となった「月形半平太」
   民衆暴動の質と方向
   語り伝えられなかった叛乱
   民衆の動向が消えていった理由
   70年代の映画による維新の総括
   三好十郎ろ長谷川伸の仕事
   「夜明け前」で立ち止まる
   第二の建国神話の裏
  床屋政談の剣士たち
   「京洛五人男」の面白さ
   素朴な庶民感覚の反映
   チャンバラの肩身の狭さを越えて
   飽きのこない米の飯のように

8.時代劇レビュー−名作・傑作選
   『新釈四谷怪談 前編・後編』
   『華岡青州の妻』
   『心中天網島』
   『竜馬暗殺』
   『あさき夢みし』
   『ええじゃないか』
   『御法度』
   『郡上一揆』
   『伊能忠敬−子午線の夢−』
   『かあちゃん』
   『たそがれ清兵衛』
   『竜馬の妻とその夫と愛人』 
   『怪談』
   『その木戸を通って』

私が選んだ時代劇秀作247本(製作年代順)   
  あとがき 


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