世界天文年2009 記念出版


ZOOM - 宇宙吟遊 光とことば 星めぐり歳時記 
宇宙吟遊 光とことば 星めぐり歳時記  海部宣男/著    ISBN978-4-88043-412-4 C0095
  定価(本体1500円+税)


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B6判/並製/カラー/128頁


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天文学者 海部宣男氏が、日本人が詩歌に託した宇宙への思いを読み解く。

世界天文年2009日本委員会委員長である海部宣男氏が、世界天文年2009を記念して、ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡などが捉えた、美しい天体画像を見ながら、科学と文学の両方の視点から解説した贅沢な一書です。


まえがき

 はるかな昔も、太陽や月や星は今と同じ光を降り注いでいた。人々は不思議な光を見上げて想像をめぐらせ、地上と天界を結んで物語りを紡いだ。天体の整然とした動きを見て季節を知るカレンダーとし、時間を計る時計ともした。だから宇宙は私たち人間がもの心ついて以来の親しい友だったし、私たちがこの世界を理解して生きてゆくための指針、つまり最初の科学ともなったのだ。

見まわしてみると私たちの周りには、宇宙と人との長い関わりから生まれてきた文化が、いたるところに生きている。日・月・火・・・という曜日は、五千年にわたる東西の文明の宇宙観と交流が生み出したもの。カレンダーや季節の行事、世界のさまざまな伝統や宗教、そして占いも、もちろんそうだ。遠い過去からひきつがれて、私たちの生活に彩りを添えている。私は天文学者として星や惑星の誕生を研究する傍ら、人間が遠い過去から宇宙に抱いてきた思いを知りたいと、古今東西の詩歌を中心に人の心の宇宙追ってきた。この本では、宇宙の様々な画像(それは想像を超えて美しい)を紹介しながら、詩歌俳句を織り交ぜて人と宇宙の交流を味わい、私たちの生活にのこる宇宙を振りかえってみたい。
多くの方に宇宙に親しみ、星を楽しんでいただくきっかけになれば、幸せである。
 
この本でも紹介するように、数百年前の沖縄の人々は、太陽や星をたたえる歌を、たくさん残した。次ページに挙げた「おもろ草子」の歌の、きらびやかさはどうだろう。星が織りなす壮麗な神の姿がそこにある。けれど今の日本に、この美しい星空はどれほど残っているだろうか。長く親しまれうたわれた星や天の川を、子どもたちはほとんど知らない。
 宇宙との交流を、もっと取り上げてゆければと思うのである。


著者紹介
1943年生まれ。66年東京大学基礎科学科卒業。同大学院天文学専攻博士課程中退、理学博士。87年国立天文台教授。野辺山の宇宙電波観測所を建設し、ミリ波天文学の開拓で仁科記念賞、星間物質の研究で日本学士院賞を受賞。国立天文台ハワイ観測所所長としてすばる望遠鏡を完成後、2000年ー06年国立天文台長。現在、放送大学教授・日本学術会議会員・国立天文台名誉教授。専門は電波天文学、赤外線天文学。『宇宙の中の人間』(講談社)『すばる望遠鏡の宇宙』(岩波書店)『宇宙をうたう』(中央公論新社)『天文歳時記』(角川学芸出版)ほか著書多数。

<目次>

月の満ち欠け図 表紙見返し
全天88星座表 裏表紙見返し

まえがき

第一章 宇宙に紡ぐ−光のことば12ヶ月

  
   
 光のことば一月 オリオンの盾新しき・・・・
   光のことば二月 君のみ逢はまく星の・・・
    光のことば三月 北山にたなびく雲の・・・
   光のことば四月 星の影の西にまはるもの・・・
   光のことば五月 天の川苗代水に・・・
   光のことば六月 流星も縄跳びすなる・・・
   光のことば七月 星合ひや影どる水に・・・
   光のことば八月 天に鳴響む大主・・・
   光のことば九月 後の月葡萄に核の・・・
   光のことば十月 天の原ふりさき見れば・・・
   光のことば十一月 天の川みなわさかまき・・・
   光のことば十二月 日の落穂、月のしたたり、・・・
    ★暗黒星雲と散光星雲

第二章 七耀の歳時記
   
   惑星とカレンダー
   日 太陽に住むカラス
   月 月は見やると
   火 いたずらな火星
   水 水星を見てみよう
   木 惑星の王様・地獄の月
   金 夕づつ・明星
   土 極寒の土星世界
    ★英語の耀日名  
  
第三章 星の誕生・宇宙のはて
  
   星の誕生
   星団
   星の終わり
   銀河
   宇宙の果て
    ★美しい星の画像が生まれるまで
   
第四章 春夏秋冬 星空散歩

   春の星空散歩
   春の星のうた
   夏の星空散歩
   夏の星のうた
   秋の星空散歩
   秋の星のうた
   冬の星空散歩
   冬の星のうた
   黄道十二星座と星占いの話
   南天の星の話
   星座・古今東西
    日本から見える明るい星17ランキング

星と暦の質問箱&星用語MEMO
   星とせ暦の質問箱
   Q1 宇宙にはどれくらい星がある?
   Q2 星はなぜ光る?
   Q3 冥王星が惑星から外されたのはなぜ?
   Q4 日食・月食はどうしておこる?
   Q5 一等星ってどういう星?
   Q6 月の満ち欠けが女性に影響するって本当?
   Q7 旧暦というのはどんな歴?
   Q8 カレンダーの月の和名の意味は?
   
   星用語MEMO
    恒星と惑星/流星と彗星/星雲/星団/新星と超新星/銀河


読者の声

おもしろく一気に読みました。 またゆっくり読み返したいと思っています。
ハンディなので旅にも連れて行こう思います。天体画像は素晴らしい!
著者の要を得た短文が印象的でした。引用詩歌も含めて・・・。
読後夜空を見上げたくなるような、そしてなぜか切ない思いをどこか遠くへ
届けたいような・・・。(女性)

天文学者の学問研究の正反対の詩歌作品の数々に、
感銘を受けて一気に読ませてもらいました。(男性 80歳

くの写真が挿入してあり、また文章も簡潔にまとめられており、大変読みやすい。
大いに興味を注がれました。(男性 66歳)

星とことば、どちらも好きなテーマなので読んでいて楽しかったです。
うたも星も遙かな時代をこえて今に響くもの、という点は同じように思います。(女性 24歳)

宇宙の雄大さを肌で感じることができ、大変嬉しく思っています。(女性 49歳)

星座について、楽しくまことに詩的にまとめられ、書評 小島ゆかり氏に感謝したい。
短歌を作られる方々にお勧めしたい。(女性 79歳)




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